もう一夏〜〜もう一冬〜〜!

ヘルマン・ヘッセが最後を迎えるとき、もういつ死んでもいいという心境だったはずのヘッセが最後の最後の詩に「もう一夏、もう一冬」っと書いている・・・日野原重明氏が話されていた。
どんなに死を達観してる人でも、やはりもう一夏迎えられたら・・・もう一冬迎えたい・・・・と思うものなのです。。。っと。
その「もう」という「生」への執念があるから人間として頑張れる、元気で生きられるのだと。
NHKの朝のホットモーニングの再録で、96才現役医師日野原重明氏と84才現役俳優三国連太郎氏との対談が放映されていた。
テレビはほとんどニュースしか見ないが、ニュースの流れのまま流れてきたお二人の対談についついのめりこんでしまった。
医療に従事して70余年・・・たくさんの患者の最後を看取ってきた日野原医師。
医師は患者の命の最後を分け合ってあげることが大切。
人間は死ぬ時は「孤独」が一番怖い・・・・
痛みがあればとってあげましょう〜〜
辛い心は吐き出させてあげましょう〜〜
やりたいことがあれば、せいいっぱい出来るように補佐してあげましょう〜〜
医療は身体よりも心・・・患者と医師は心が繋がらないと出来ない・・・
死を前にした患者が極力「自然死」出来るように手助けする・・・それが医師としての勤め・・
日野原氏は「緩和ケアー」にも力を入れられているという。
医学は癒しの学問・・・「自然」は人の心を癒してくれる・・・
人は「どう、よく生きるか・・・どう、よく老いるか・・」っとおっしゃったと思うのだが、私には「どん欲に生きる、どん欲に老いる」とも聞こえた・・・
日野原氏の言葉をメモしようと書き殴ったのだが・・・・老化kao味噌では追いついていかなかった・・・ (ノ_-;)ハア…
96才の氏の言葉一つ一つがすごい重みをもって響いてきた。
今、まわりが70代、80代の知り合いばかりが多くなってきた現実。
「老い」のパターンを毎日見せられ、考えさせられ、自分たちの「これから」を否応なしに見てしまう・・・
60代の自分・・・70代の自分・・・80代・・・いやいや、もうそこまで生きたくはない。
「きりのええとこ」でサッ!っと消えて行きたい〜〜〜^^・・・・心からそう思う今・・・
「あとに続く人達が「ああいう老人になりたいなぁ〜」っという思いを抱かせることが生涯の生き甲斐なのです。」っと日野原氏は最後におっしゃった。
「ろーる・モデル」(老るモデル?)・・・老いてもなおこんなに頑張ってる人がいる〜〜、そのモデルを見て老いていく人達が「生きる力」を持つ〜〜そんなモデルになりたいと〜
三国氏は、今まで10数年温めてきたご自分の思いを脚本にして書いておられるそうで、機会があれば映画にしたい〜〜^^っと夢を語られていた。
ロマンに溢れた日常生活を送りたい。人生「一途」(いちず)です。・・・・っと。
96才と84才のお二人の熱い対談に引き込まれた、素晴らしい時間だった。
「老い」にあきらめと嫌悪感を抱き始めていた私には、何か明るい光りが心に差し込んだ瞬間だった。
・・・・・フッと対談の画面をいっしょに見ている父の姿がテレビのお二人と重なった。
ただ・・・「見てる」だけ・・・・・・
日野原氏の「ろーるモデル」は・・・・もはや父には意味がないのか・・・・・寂しかった。
「生きてるだけで丸儲け〜〜♪」  どこからかそんな言葉が降ってきた〜〜そうそう、それだけでええんやよね〜〜・・・・・・・・・・・
人生いろいろ〜〜♪   ひとそれぞれ〜〜^^
「終わりよければすべてよし。人は終わりのために今日を歩んでいる。」(日野原氏)