お手玉・・・・

「母に頼まれたものをお届けしたいので、伺いたいのですが・・」
6月に亡くなった母の女学校からのお友達のHおばさんの娘さんからのお電話だった。
大阪からわざわざ来て下さるので、お昼をご一緒することになった。
娘のお勧めのお城のそばの古民家(「風」でなく、ほんとに築70年余の古民家)のカフェにお連れすることにした〜〜・・・これで二度目・・これしか知らんから・・・・笑^^
昔、10代の頃に一度家に来られてお会いしたことがあったような・・・もう、二人とも記憶が定かでない・・・
だからお互いに顔もわからない。
駅北で待ち合わせをしたが・・・・不安だった。
「母とそっくりです。お墓に寄りますので花を持っていきます。」
この2つだけが「目安」なのだ・・・・果たしてうまく会えるかなぁ・・・
またまたこの日は待ち合わせの陸橋下には先客の車がもう5台もとまってる・・・・ヤバイよー
こんな後ろじゃ、きっとお互いにわからないよー・・・・焦った。
10時半・・・・車から出て背伸びして5台前の車のあたりに目を凝らした・・・
ちらっと人が柱の陰から覗かれ、ひっこんだ・・・
ん!???  ひょっとして??
kao走った〜〜! 車にキーかけるのも忘れて走った〜〜!!
花束を持った女性が振り向かれた・・・・わっ! Hおばさんだ〜〜!!
ほんとにほんとにそっくりだった〜〜^0^
・・・・・・・・・・・・・
そのまま、H家のお墓まで車を走らせた。
市内からちょっと離れた小高い山の墓地・・・・・
おばさんの納骨はまだだが、先に亡くなられたおじさんが眠っておられる。
お墓に立って、ぐるっとまわりを見回した。
「わっ! あれって○島だ〜〜!!ここから○島がこんなにきれいに見えるんだ〜〜!!」
どうしてこんなとこにお墓を作られたんだろう・・・・疑問だったことが一気に解決した。
おじさんもおばさんも○島の出身・・しかも従兄弟結婚。
○島群島にはいっぱい持ち島があったと母から聞いていた。小さいときは夏になると船で島に渡っておばさんの島の別荘で海水浴を楽しんだ記憶がある。
瀬戸内に浮かぶ○島群島は海水が透明で底までみえるぐらいきれいだった〜〜^^
結婚して島を出られたが、お二人の島への思いはつよかったのだろう〜
お墓を求めるとき、島が一望できるこの場所を選んだんですよーっと娘さん。
島は海が荒れたら船がでなくて不便なので、陸地のココを選ばれたのもあったのだろうなぁ・・
今は建物がたくさん建って、○島群島の全貌は見えない。
昔は、きっと素晴らしい眺めだったのだろう〜〜
その本土島のそばに、ご自分の持ち島も見えたのだそうだ。
そっか〜〜、だから広い墓地での中でも、この場所を選ばれたんだ〜〜納得!〜^^
その後、古民家カフェでお昼を食べ、2時間ほどいっぱいおしゃべりした。
人生大半を「消極的」「引っ込み思案」「ネクラ」・・・っと歩いてきたkaoが、自分から「お食事ごいっしょに〜」ってお誘いした人は・・・初めてかも〜〜
そんな行動に出た自分に自分でビックリしてるのだから・・・・
これも・・・なにか不思議な「ご縁」が繋がっているのかなぁ〜〜って二人で同感だった。
母同士が友達だった繋がりが、その娘同士に繋がっていくなんて、きっと二人の母は思いもよらなかだろうけど、何かわからないけど、見えない糸を母たちがそーっとたぐり寄せてくれてるように感じて・・・不思議な思いがしたのだった・・・
DSC02710お手玉(堀尾.jpg
「母にkaoさんに渡して欲しいと頼まれていたものです」
菓子箱の空き箱の中に可愛いお手玉が3つ〜〜〜^^
おばさん自筆の私の名前が書いてある紙が入っていた・・・・・
昔火事で家が焼けたときに燃え残ったご自分の着物の切れ端で作られたお手玉〜〜〜
亡くなる2年前にお手玉作りをはじめられ、1年ほどで、親しい方たちの分をすべて作り終えて、後、焼き物を初められてお孫さんたちのお茶碗を焼いて。。。。逝かれたと・・・・
自分の逝く時期をわかっておられたように、すべてやるべきことを終えて逝かれたおばさん・・・
87年の人生。。。ほんとに見事な「生きっぷり」だったなぁ・・・・っとお手玉を見ながら思った。
今頃は、母と二人、21年のご無沙汰を語り合って、がっはっはっは〜〜!っと豪快な笑い声をあげてるかな〜〜^0−