父の電話が鳴った。
庭に出てるのか電話にでないので、こっちでとった。
父のかかりつけの病院の神経内科からだった。
「医師がお話をしたいと言っておりますのでかわります」看護士
何事だ?? 医師直々に電話なんて今までになかったこと・・・・一体なに?
先月介護認定のための医師の診断書を神経内科が「ど忘れ」して、認定が先送りになった件のことで話しかしらん??
医師が電話口に出られて・・・・・・
「娘さんですね。お父様のことでお話があります。実は、アルツハイマーの薬をアメリカと日本の製薬会社が共同で開発して、アメリカではすでに認証されているのですが、日本はこれからでして。
で・・・その臨床のために今患者さんの中から希望者を探しているんです。
もし、宜しかったらお父様にどうか・・・っと思いましてお電話しているんですが・・」医師
「あのぉ・・・・そのお話は今年初めにもお話をいただきましたが、年齢制限が85才までとわかって諦めていたのですが・・・・父の年齢でもよくなったのでしょうか??」娘
「あれ? そうでしたっけ?? ・・・・・年齢・・・そんなにいっておられましたっけ?・・・」医師
「はい・・・88才になっています・・が・・・」娘
「あっ・・・そんなにお年でしたか〜@@ そうでしたか・・・・・・こちらの確認ミスでした・・・・どうも。。。」医師
「あの・・・88才でも内臓もどこも悪くない父でも、やっぱり臨床対象にはだめなんでしょうか・・・?」娘
「そうですねえ・・・一度製薬会社の方に尋ねておきます・・どうも〜どうも〜失礼いたしました・・」医師
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実は・・・・このお話はこれで3度目だ。
同じ会話が・・3度目・・・・
今年、年明けに最初にお話いただいて。
しかも、飲み薬でなく、「貼り薬」なんだという〜!
すばらしい! 貼って認知症が良くなるなんて、何て画期的〜!
副作用もすくないだろうし〜〜^^
「願ってもないお話です! 宜しくお願いします〜^^」っと快諾して。(父の承諾なし〜笑)
別の部屋で手続きを〜〜っとなって、医師がカルテを見て、「あれ? 大正9年生まれでしたっけ?ええっ!88才になられているんですか・・・・・この臨床対象は・・85才までなんです・・・;;;;」
・・・っちゅうことで・・・・このお話はなかったことに。(T_T);;;
7月の診察に行ったとき、また医師から打診があって。
「あの・・・・88才なんですが・・いいんでしょうか?」娘
そして・・・9月になって、またまた同じお話が・・・・・;;;;;
この先生・・・・・・ほんまに・・・大丈夫なんやろか・・・・・
ここいらでは大きな総合病院の脳神経内科の主任医師なんだけど・・・・・・;;;;;;
毎日認知症の患者さんたちばっかり相手にされてるから・・・・ご本人も・・・ヤバクない?・・・か・・・・・大汗;;;;;;;;;笑
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認知症の薬は今のところ世界中でも・・・「アリセプト」しかないそうだ。
しかも、「治る」ことはなく、ただ症状を「遅らせる」だけだという。
「アリセプトは怒りっぽくなるので僕は使いたくないのです」
3年前、脳神経内科に併設された「アルツハイマー専科」の医師がそういわれて父のカルテをみて、「あれ? アリセプト処方されていますね」
「えええっ? そうなんですか〜@@」娘・・・・・だった・・・;;;;;;;;;
父は顔面マヒで治療にきていたので、てっきりそのお薬だと思っていた。
そういえば・・・今まで穏やかな父だったのが、この一年すごく怒りっぽくなって、何より娘の私にだけつっかかってくるので・・・きつかった。
「どうしましょう?」って専科の医師に言われ、「すみません、治らないで、先延ばしになるだけなんでしたら・・・やめていただくわけにいきませんか?」娘
「そうですね、やめておきましょう」専科医師
・・・それ以来・・・その専科の医師に診察をまわされることなく・・・最初の神経内科の主任医師ばかりだ。
1年前、またまたアリセプトをはじめないか・・っと医師から勧められ・・・量を半分にしてもらって飲み始めたが・・・やっぱり、また娘の私にだけつっかかってくる症状がでてきて・・・お願いしてとめていただいて・・・今は飲んでいない。
父の症状は・・世に言う「まだらぼけ」の部類か・・・
だから、ちゃんと普通に会話も出来るし、電話の受け答えもしっかりしてるし、老人会の清掃にも参加してる・・・一見しただけでは「どっこもおかしくない」〜〜〜
歩くのも早いし、動作・反射神経も普通の88才の老人とは思えないほど敏捷だ。
ただ・・・脳の回路だけが混乱している。
うまく繋がらないときは・・・日付も、昼夜も・・・こんがらかってしまう・・・
自分の行動を、もう1分後には忘れている・・・
認知症にはマニュアルはない。
人は人・・父は父・・・
その人その人の生きてきた人生がすべて投影されてでてくるような気がする。
だから・・・・父も、これからどんな症状になるか・・・予測がつかない・・・
ただ、今は自分のことは自分でできるし、メモに書くことで「聞いてない!」っということでの怒るトラブルもすこし緩和できている。
その時、その時、一番いい方法を考えながら手探りでいくしかない。
「認知症は神様が下さった最高のプレゼント〜〜〜」という言葉に、今更ながら納得の日々〜
言ったことも、したことも、すべて忘れてしまえるなんて、ほんと本人にとっては最高に幸せかも・・・
私も忘れられたらどんなにいいか・・・・っと思うことも。
でも・・・やっぱり・・・・そんな最後は・・・嫌だ。
そうなる前に・・・コロリと逝きたい・・・・
(ひとりごと)
病院は・・なんで父の電話にかけてこられたんだろう・・・
数年前にちゃんとこちらの電話番号に変更してもらったはずだのに・・・
もし、父が電話にでてたら、どう対応されたのかしら・・・・